理屈を理解すれば超簡単!!
キラキラの玉ボケ(丸ボケ)を撮ってみる!
玉ボケ(丸ボケ)とは
写真の背景に柔らかくキラキラした丸い光が、まるでシャボン玉のように浮かんで幻想的なイメージの写真ってありますよね!
木漏れ日や水面のきらめき、イルミネーションなどのいくつもの点光源があるとき、レンズの中の絞りの形にボケて玉状になることを「玉ぼけ(丸ボケ)」といいます。
背景に玉ボケがあると、写真が柔らかいイメージになり、写真に空気感や光のイメージが加算されます。
実は、そんな玉ボケ(丸ボケ)…ボケと名のつくように、要はピンボケ! 理屈さえ覚えれば、簡単に写せるんですね!
レンジャー前田の写真講座 第12章では、そんな玉ボケ(丸ボケ)の撮り方について解説します。
玉ボケ(丸ボケ)を作り出すことは、意外と簡単!!・・・ですが、幾つかの条件が必要です。
1. キラキラきらめきゾーンを探し背景に! 【コレが必須】 |
背景には、点光源のあるシーンを選びましょう。
細かくていくつも点光源があることが、大前提です。
逆光からの木の葉からの木漏れ日 | 海や川など水面に太陽の反射のきらめきがある場所 | 沢山の木の葉が太陽の反射でキラキラしているシーン |
葉についた水滴に光が反射したシーン | イルミネーションの電球など細かくていくつも点光源 | 夕陽や朝陽の反射 |
まずは、被写体の背景に水面のきらめき、や葉についた水滴に光が反射したシーン、イルミネーションの電球など細かくていくつも点光源があることが、大前提です。
2. 大きなイメージセンサー・明るいレンズが有利! |
実は、センサーが大きいほど柔らかいボケが創れる!
デジタル一眼のように、まずは撮像素子(イメージセンサー)が大きくて、レンズが明るい(解放F値が小さい)ほど有利で、大きく玉ボケを創れる
マニュアルでピント位置を合わせられるタイプ、コンデジでもマクロモードなどが、より手前にピントが合い、背景がボケやすいのでオススメです。
3. 広角より中望遠の方が大きな玉ボケが出来る! |
広角レンズの画角 | 望遠レンズの画角 |
レンズの焦点距離が、広角より望遠ほど背景が大きくボカせられます。
広角レンズに比べて,望遠寄りのレンズの方が,被写界深度が浅くなるため、玉ボケになる背景の条件が揃えば、大きな玉ボケになります。
また、普通のレンズより近くにピントが合いやすいマクロレンズの方が大きく玉ボケを創れます。
しかし、あまり望遠だと画角が狭くなりすぎ、背景となる部分の範囲が狭くなるのでより多くの玉ボケを背景に映し出すことには適さず、中望遠と呼ばれる標準レンズ 50mm(35mm判)から 100mm(35mm判)程度が綺麗に背景に入り込みます。
4. 出来る限り絞りを開けて撮る! |
左図の左側のように、レンズの絞りを開ける(F2.8など最小絞り)に近づけるほど大きな玉ボケ(丸ボケ)が出来ます。
しかし!! ただ開けるといいというものではなく
慣れていくにつれ、絞りで玉ボケの大きさを調整してその場のイメージを創ることもできます。
コツはレンズやカメラ本体のスイッチをマニュアルフォーカスにして点光源にレンズを向け、手動でレンズのピント位置を遠くから徐々に近くに向けて動かしていくと、「あっ!これが玉ボケかぁ」って解ります
5. 被写体をより手前に! 背景は遠ざける! がポイント |
被写体を置く場合は、出来るだけピントを合わす対象物を近づけ、さらに被写体と背景を遠ざけると大きく玉ボケを創れます。
また玉ボケ(丸ボケ)のみを撮る場合は、点光源の背景にピントを最短付近に持ってくると大きく玉ボケを創ることができます。
玉ボケが発生するのは、点光源がカメラの被写界深度(ピントがおおよそ合っている範囲)から大きく外れたときです。『被写体を近くに、点光源の背景を遠ざける!』
玉ボケ(丸ボケ)=点光源のある背景のピンボケ と考えるとわかりやすいですね。
6. コントラストの強い背景を選ぶ! |
逆光時の藪の中に光る木漏れ日や、夜空にイルミネーションなど、『背景が暗い場所に光』という明暗差の大きい(コントラストの大きい)シチュエーションほどハッキリとした玉ボケ(丸ボケ)が創れます。
左画像は、池に写る陽の光の風景をピントが最短付近にした画像が右側の写真
では! いろいろな作例でイメージを掴んでみよう!! |
レンジャー前田が撮った作例です。
F値をコントロールするので撮影モードは絞り優先オート A(Av)で撮ります。
このとき、絞りを解放付近にするため、光源が明るい場合では露出オーバーになることがあるので、シャッタースピードが点滅しているなど注意し、適時ISOを低感度にするなど対応してください。
フォーカスは、オートで撮るのもいいですが、マニュアルフォーカスにして点光源にレンズを向け、レンズのピント位置を遠くから徐々に近くに向けて動かしていき、確認すると「あっ!これが玉ボケかぁ」って解ります
次回は、第13章
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