レンジャー前田の写真講座 第13章【 ローアングル】

13章実は“ローアングル”がポイント
奥行き感や臨場感が生まれる!

 

第4章では写真の構図を説明しましたが、構図をとっても今ひとつ写真に起き行き感が足りない・・・そんな事ありませんか!? また、小さな子供や犬や猫など、人のアイレベル(人が立った状態の目の高さ)が実は大切なポイントなのです。
ranger's0917 (78)景色を撮る時、少し低姿勢で撮るだけで遠近感が増したり、子供やペットなどの目の高さに合わせてあげるだけで、ガラッと写真のイメージが変わります。

今回は、“ローアングル”を極める!! をテーマに説明していきます。

この章では、以下の事について、写真を参考に説明していきます。

  • 風景を、ローアングルで撮ってみる!
  • 子供達を撮ると歴然!アイレベルの大切さがわかります
  • や猫などペット達も同じです。目の高さで撮ってみる
  • 草花などをローアングルで撮ると、背景もキレイに写り、遠近感が増す
  • 雨あがり、ローアングルで撮ると、思わね映り込みが撮れる

 

まずは風景を、ローアングルで撮ってみる!

「あっ!キレイ」と思った瞬間、あらゆるシーンを撮ると思うのですが、そこで一呼吸、構図を考えるのはもちろんの事、立った状態からしゃがんで見て撮るとどうなるか!? 作例を見比べながら解説します。

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まずは、アイレベル(立った視点)での撮影 次にローアングルでの撮影
 トンネル構図で遠近感はでますが、臨場感に欠けた絵になります  手前の木の葉の溜まる路面や、色付き出した木々の葉が縦に重なり合い、さらに遠近感とともに臨場感が生まれます
名称未設定 2 名称未設定 1
 まずは、アイレベル(立った視点)での撮影  次にローアングルでの撮影
少しゴチャゴチャした景色ですが、立ったままの視点で撮ると、面白みのない写真になります。 その位置でしゃがみこんで撮った場合、手前の小川がダイナミックなイメージになり、遠近感が増します。

このように、ローアングルで撮るという事は、より手前までフレームに入るので、遠近感を出す三大要素『遠』『中』『近』が一つのフレームに収まり、同じ焦点距離のレンズであっても、近くのものは誇張され、遠くのものはより遠くに見える効果があります。

 

 

 子供たちを撮ると歴然! アイレベルの大切さがわかります

 

私は学校や保育園などの入園案内、入学案内の撮影からデザインまでもよく手がけます。

KUN_3855その時、一番気をつけるのは、子供達の目の高さになって話しかけ、目の高さでカメラを撮ってあげる事。その違いは歴然!! 子供たちを大人視点から見下げて撮ると、子供は大人を見る表情に・・・

でも子供の目の高さ(ローアングル)だと、本当に子供らしい笑顔に一変するんですね。その例をご紹介します。

 

DSC_3704 DSC_3892 のコピー
大人の目の高さから子供を見下げて撮れば! 子供達より、さらに低いぐらいのアングル
見て歴然。撮影中なついて近くになってきてくれるのですが、カメラを見る子供達は、大人を見る表情です。 ローアングルで子供たちより低いぐらいで撮れば、安心するのでしょうか、親近感が枠のでしょうか!? すごくいい表情で笑ってくれます
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大人の目の高さから子供を見下げて撮れば!  子供達より、さらに低いぐらいのアングル
 こちらも、左上の写真と同じです。これでは、本当の子供らしさの笑顔は撮れませんね  教室にしゃがみこんで撮影しています。この後、手につけられないぐらいになついてくれて^^; でも、子供らしい笑顔が撮れました

 

 

 犬や猫などペット達も同じです。目の高さで撮ってみる

相手と同じ目の高さで撮る! これは小さな生き物達だって同じです。

目の高さで撮ると、思わぬいい表情と共に、立ったままだと、背景が地面になるのとは違い、背景が遠くになり遠近感、臨場感が増します。

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ペットのワンコを撮る時も、対話をするように目の高さまでしゃがんであげる事。

カメラの向きも水平になるので、背景も柔らかく映り込む効果があります。

野良ネコのスナップです。

可愛いネコを見つけても、立ったままだと逃げちゃいます。ゆっくりネコの目の高さまで座り込んでやれば、安心してポーズを作ってくれるかも ^^

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池の遠くを見つめ、思いをはせるカモ!と、シーンまで浮かんできそうな写真も、ローアングルだからこそ!

カメラが地面と水平になるので、遠くの背景まで写せ、臨場感が増します。

スズメ達のスナップ

この場合は、ローアングルというより、もう地面にカメラを置いて撮る!

そんなスタイルで撮ると、生き生きした小動物が写せます。

 

 草花などをローアングルで撮ると、背景もキレイに写り、遠近感が増す

草花などを見つけても、立ったまま撮ると花の背景は草と地面の土しか写りませんが、草花の高さまでしゃがみ、または寝転んで撮る事で、遠くの背景まで映り込み、背景の鮮やかさや(第5章参照) 光の玉ボケ(第12章参照) までが撮れたりします。

KUN_0619 KUN_1710-1
花壇の花を地面の根元近くから撮った写真 チューリップも、かなりローアングルで!
マーガレットの奥の花までが、赤く、白くボケて背景が鮮やかになります。 手前の花の前ボケや、奥の花のボケ、そして遠くの濃い緑の植え込みを背景に入れる事でチューリップの輪郭がはっきりします。
KUN_4212 KUN_6743
たんぽぽの綿毛と同じ高さにしゃがみこんで キノコを地面すれすれのローアングルから!
綿毛の飛ぶ瞬間を撮った一枚。背景の木々の木漏れ日が丸ボケになり背景が脇役になってくれます。 大地に堂々と生えるダイナミックなイメージが生まれ、背景の木の葉の隙間が丸ボケになり、背景がいきてきます。

散歩などしていて、見つけた草花を見た瞬間も、やはりその見た状態のまま撮ってしまうものです。

しかしいざ写真に撮ると、どうも見たイメージと違う・・・それは、人の目で見た時には周りの景色、光など臨場感があるからです。

その臨場感をどうカメラの構図に入れて、より美しく撮ってやるか!花も、生き物達とおなしように、花の高さまでしゃがみこんで花と対話するように撮る! それがローアングルショットの楽しさでもあります。

 

雨あがり、ローアングルで撮ると、思わね映り込みが撮れる

雨の日、ローアングルで見る世界、思わぬキレイな映り込みが見えてきます。

また、枯れ葉舞い散る秋のシーズン、ローアングルで見る世界は枯れ葉がさらにダイナミックで鮮やかに見えてきます。

時には、犬の視点、ネコの視点で世界を見てみると、思わぬ良いショットという収穫が生まれます。

KUNI0961-1 Run
 雨が収まった水たまりは、鏡のように風景を映り込みます。

少し視点を低くして見るだけで、より遠くの風景が写り込んできます

紅葉の落ち葉の溜まる水たまりの写真。

やはりローアングルで見ると、思わぬ風景が映り込み写真に深みが出てきます

 

DSC07227 DSC07250

雨上がり、親子が手を繋いで歩く姿が水たまりに写り込んでいるシーン。

これも、屈み込むからこそ写る景色です。

雨上がりの公園のプロムナードのスナップ

姿勢を低くすると水たまりにベンチが映り込んでくる。

 

 

Matome2

被写体に対して、全てがローアングル有利!ということではありません。

しかし、今回の作例を見てもローアングルの効果は歴然としていますよね ^^

是非!被写体を見つけたら一度かがんで見たり、小さな子供、子犬やネコ また、小さな生き物たちの目の高さで撮ってみてください。

思わぬ良い表情や、思わぬ素敵な背景が、きっと写真の中に飛び込んでくると思います。

 

次回は、第14章

執筆中です おたのしみに!

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297

 

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レンジャー前田の写真講座 第12章【 玉ボケ】

12章

理屈を理解すれば超簡単!!
キラキラの玉ボケ(丸ボケ)を撮ってみる!

 

DSC04699玉ボケ(丸ボケ)とは

写真の背景に柔らかくキラキラした丸い光が、まるでシャボン玉のように浮かんで幻想的なイメージの写真ってありますよね!

木漏れ日や水面のきらめき、イルミネーションなどのいくつもの点光源があるとき、レンズの中の絞りの形にボケて玉状になることを「玉ぼけ(丸ボケ)」といいます。

背景に玉ボケがあると、写真が柔らかいイメージになり、写真に空気感や光のイメージが加算されます。

実は、そんな玉ボケ(丸ボケ)…ボケと名のつくように、要はピンボケ! 理屈さえ覚えれば、簡単に写せるんですね!
レンジャー前田の写真講座 第12章では、そんな玉ボケ(丸ボケ)の撮り方について解説します

玉ボケ(丸ボケ)を作り出すことは、意外と簡単!!・・・ですが、幾つかの条件が必要です。

1. キラキラきらめきゾーンを探し背景に! 【コレが必須】

背景には、点光源のあるシーンを選びましょう。

細かくていくつも点光源があることが、大前提です。

DSC_0521 KUN_71961 SMK_6049
逆光からの木の葉からの木漏れ日 海や川など水面に太陽の反射のきらめきがある場所 沢山の木の葉が太陽の反射でキラキラしているシーン
DSC0359 DSC02022-1 SMK_6661
葉についた水滴に光が反射したシーン イルミネーションの電球など細かくていくつも点光源 夕陽や朝陽の反射

まずは、被写体の背景に水面のきらめき、や葉についた水滴に光が反射したシーン、イルミネーションの電球など細かくていくつも点光源があることが、大前提です。

 

2. 大きなイメージセンサー・明るいレンズが有利!

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実は、センサーが大きいほど柔らかいボケが創れる!

デジタル一眼のように、まずは撮像素子(イメージセンサー)が大きくてレンズが明るい(解放F値が小さい)ほど有利で、大きく玉ボケを創れる

マニュアルでピント位置を合わせられるタイプ、コンデジでもマクロモードなどが、より手前にピントが合い、背景がボケやすいのでオススメです。

 

3. 広角より中望遠の方が大きな玉ボケが出来る!
KUN_7057 KUN_7057 のコピー
広角レンズの画角 望遠レンズの画角

レンズの焦点距離が、広角より望遠ほど背景が大きくボカせられます。

広角レンズに比べて,望遠寄りのレンズの方が,被写界深度が浅くなるため、玉ボケになる背景の条件が揃えば、大きな玉ボケになります。

また、普通のレンズより近くにピントが合いやすいマクロレンズの方が大きく玉ボケを創れます。

しかし、あまり望遠だと画角が狭くなりすぎ、背景となる部分の範囲が狭くなるのでより多くの玉ボケを背景に映し出すことには適さず、中望遠と呼ばれる標準レンズ 50mm(35mm判)から 100mm(35mm判)程度が綺麗に背景に入り込みます。

 

4. 出来る限り絞りを開けて撮る!

suido9-1左図の左側のように、レンズの絞りを開ける(F2.8など最小絞り)に近づけるほど大きな玉ボケ(丸ボケ)が出来ます。

しかし!! ただ開けるといいというものではなく

慣れていくにつれ、絞りで玉ボケの大きさを調整してその場のイメージを創ることもできます。

コツはレンズやカメラ本体のスイッチをマニュアルフォーカスにして点光源にレンズを向け、手動でレンズのピント位置を遠くから徐々に近くに向けて動かしていくと、「あっ!これが玉ボケかぁ」って解ります

 

5. 被写体をより手前に! 背景は遠ざける! がポイント

被写体を置く場合は、出来るだけピントを合わす対象物を近づけ、さらに被写体と背景を遠ざけると大きく玉ボケを創れます。

Hishatai-2

Hishatai-1

 

また玉ボケ(丸ボケ)のみを撮る場合は、点光源の背景にピントを最短付近に持ってくると大きく玉ボケを創ることができます。

玉ボケが発生するのは、点光源がカメラの被写界深度(ピントがおおよそ合っている範囲)から大きく外れたときです。『被写体を近くに、点光源の背景を遠ざける!』

玉ボケ(丸ボケ)=点光源のある背景のピンボケ と考えるとわかりやすいですね。

 

6. コントラストの強い背景を選ぶ!

KUN_7669逆光時の藪の中に光る木漏れ日や、夜空にイルミネーションなど、『背景が暗い場所に光』という明暗差の大きい(コントラストの大きい)シチュエーションほどハッキリとした玉ボケ(丸ボケ)が創れます。

左画像は、池に写る陽の光の風景をピントが最短付近にした画像が右側の写真

 

では! いろいろな作例でイメージを掴んでみよう!!

レンジャー前田が撮った作例です。

DSC_8723 DSC04699
焦点距離 200mm : F値 4 焦点距離 55mmマクロレンズ : F値 4
 カブトムシの写真:遠くの木漏れ日  川トンボの写真: 小川のせせらぎのきらめき
DSC05365 DSC06052-1
焦点距離 50mm : F値 2.8 焦点距離 55mmマクロレンズ : F値 3.2
 グラスの写真 : イルミネーションを背景に  タンポポの写真 : 林の木漏れ日を背景に
KUN_2708 KUN_4734
 焦点距離 50mm : F値 3.2  焦点距離 55mmマクロレンズ : F値 4
 コーヒーカップ : 海に光るきらめきを背景に  紫陽花の写真 : 木漏れ日や他の紫陽花のボケ
MKS_0371 SMK_0441
 焦点距離150mmマクロレンズ : F値 5.6  焦点距離 150mmマクロレンズ : F値 3.2
 蝶の写真 : 葉や花の隙間に溢れるきらめき  シダの写真 : 清流に輝くきらめきを背景に
SMK_4217 写真 2014-06-29 17 57 17
 焦点距離 300mm : F値 8  焦点距離 135mm : F値 3.5
 水たまりに写る桜 : この写真のみ手前の花びらのきらめきで前ボケの玉ボケ! 絞れば花びらをイメージさす小さな玉ボケに  アガパンサスの写真 : 木漏れ日を使い、まるで打ち上げ花火のイメージで!

 

Matome2

F値をコントロールするので撮影モードは絞り優先オート A(Av)で撮ります。

このとき、絞りを解放付近にするため、光源が明るい場合では露出オーバーになることがあるので、シャッタースピードが点滅しているなど注意し、適時ISOを低感度にするなど対応してください。

フォーカスは、オートで撮るのもいいですが、マニュアルフォーカスにして点光源にレンズを向け、レンズのピント位置を遠くから徐々に近くに向けて動かしていき、確認すると「あっ!これが玉ボケかぁ」って解ります

 

次回は、第13章

実は“ローアングル”がポイント
奥行き感や臨場感が生まれる!

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レンジャー前田の写真講座 第11章【マクロ写真】

11章マクロな世界を切り撮る!
いろんな手法でマクロ写真を撮ろう!

 

MKS_4143花を撮るときなど、カメラを持てば誰もが一度は撮ってみたいと思うマクロ写真。

コンパクトデジタルカメラにはマクロモードなどが付いていたり、入門用などのデジタル一眼レフにもマクロモードがあります。
しかし一眼レフやミラーレスなどで本格的にマクロ撮影をするには、マクロレンズ(Nikonではマイクロレンズと呼称)で撮るのが一般的。
本章では、デジタル一眼レフやミラーレスなどマクロレンズでの撮り方をはじめ、高価なマクロレンズを購入しなくても本格的なマクロ撮影が出来る方法もご紹介します。

 

・・まず、本章ではコンデジなど、マクロモードについては、以下の説明程度にします・・
コンパクトデジタルカメラのマクロモードとは!?

 url

マクロ表記

近接でも焦点が合い、大きな倍率で撮れる一眼レフカメラのマクロレンズとは違い、コンデジのマクロモードは接写してピントが合う設定です。
被写体との距離が近すぎて焦点が合わない場合、マクロモードにすることで接写撮影が可能になるのですが…逆にその設定のままだと風景などを撮るときにピントが合わないので要注意!! 撮った後は必ず戻すコト 
入門用デジタル一眼レフカメラなどについているマクロモードとは!?
一部のデジタル一眼レフにもマクロモード(クローズアップモード)というのがありまが、付けているレンズがマクロなるというコトでは無く、マクロに適した設定、カラーモードになる程度で、接写が出来るとか、マクロレンズのように大きく写せるわけではありません。
第11章では、マクロレンズや、以下の方法でのマクロ撮影を解説します    
標準レンズ50mmでの例 マクロフィルター No1. マクロフィルター No3. マクロレンズ 50mm リバースアダプター
KUN_7604 KUN_7605 KUN_7608 KUN_7611 KUN_7623

① マクロレンズ(Nikonではマイクロレンズと呼称)   ¥50,000~¥150,000程度

003

マクロレンズは、普通のレンズと大きく違うのは“撮影倍率”“最短撮影距離”が出来るレンズです

一眼レフカメラ用やミラーレスカメラ用など,各社様々な焦点距離のレンズがあります。

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“撮影倍率(投影倍率)”とは

「最短距離で撮った被写体が、どれだけ大きく写るか?」ということを「数字(倍率)」で表したものです。
一般レンズでは「0.18倍」や「0.25倍」などの値が、マクロレンズでは「0.5倍」とか「0.75倍」で、被写体が写る大きさが1(等倍)や1/1.33倍になります。
倍率の表記は、数字が上がるにつれ被写体を大きく写すことができるのです。
ちなみに、0.25倍はセンサーに写る大きさは25%ほどの大きさに写り、1倍では、等倍 近づいて見た通りの大きさに写るというコトです。

Shoot3

“最短撮影距離”とは

レンズを通して撮像素子(イメージセンサー)から被写体にピントが最短で合う距離を指します。
マクロレンズはこれが短いのが特徴ですが、標準マクロレンズよりは望遠マクロレンズの方が最短撮影距離は長くなります。
マクロレンズは普通のレンズより被写体により寄れて、しかも撮影倍率が大きいので、花など拡大して撮れるのです。

マクロレンズにも焦点距離ごとに50mm、70mm、90mm、105mm、150mm、180mmなどがありますが、倍率が同じ場合、写せる大きさは同じです。
しかし、被写界深度の深い50mmなどの広角と被写界深度の浅い150mmなどの望遠レンズでは、マクロではさらに浅くなるので背景を単なる色として捉えるには望遠マクロレンズが適していて、50mmなど標準系では近接の被写体と背景をシーンとして捉えるという違いがあります。

MKS_4088

 ここがポイント! 
標準レンズに比べAF(オートフォーカス)でピントが合いにくいので、マニュアルでピントを合わせるのがおすすめです。

<< ?各社マクロレンズ比較にリンクしました。>>


 

② マクロフィルター(クローズアップレンズ) ¥2,000~¥8,000程度

filter

手持ちのレンズの前面にねじ込むだけで簡単にマクロ写真が撮れるのがマクロフィルター(クローズアップレンズ)

利点は,比較的安価で、何と言っても手軽に持ち運べるコト!
手持ちのレンズの最短撮影距離を、フィルターを付けるだけでさらに被写体に近づいて接写撮影を楽しむことができます。
他のフィルターと違い透明な凸レンズのマクロフィルターは露出倍数が変わらず、シャッタースピードが変わらないのもメリット。
マクロフィルターにはNO.1からNO.10まであり、NO数値が大きいほど倍率が高くなります。
しかし、すべての品番を買う必要も無く、まずは比較的使い易いNO.2辺りがおすすめで、他もNO.3などを購入すれば 2枚合わせて倍率をさらに上げるコトもできます。(広角レンズなどは二枚重ねの場合ケラレ※が生じることがあります)

※ケラレ・・・フィルター枠が画面の四隅に写り込んで四隅が黒ずんてしまうこと

フィルターNoにより倍率が違います。
種類 各フィルターの焦点距離 像倍率(約) マクロフィルター使用イメージ
NO.1 (約) 100cm 1/20-1/6.5 SMK_4124-1
NO.2 (約) 50cm 1/10-1/5 SMK_4124-3
NO.3 (約) 30cm 1/6.7-1/4 SMK_4124-4
NO.4 (約) 25cm 1/5-1/3 SMK_4124-4
NO.10  (約) 10cm 1/2-1/1.6 SMK_4124-5

 ここがポイント! 
ピントの合う距離が近接の短い範囲だけで、被写界深度が極端に浅くなるのが欠点のマクロフィルター
レンズはMF(マニュアルフォーカス)の状態で、被写体にぐっと近づき、ゆっくり遠ざけて行き、ピントの合う場所を見つけるのが、ピント合わせの早道です。
またレンズが各種あるときは、大きめの物を購入し、ステップダウンリングで対応出来ます。

<< マクロフィルターのリンクです! >>


 

③ リバースアダプター ¥1,500~¥2,000円前後

費用対効果が大で,扱いにくいが一番拡大効果も出る方法です!

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レンズを逆向きにカメラ本体に取り付け、等倍以上の高倍率接写を簡単に行なう接写法です!

リバースアダプターはレンズ前のフィルター部分にカメラマウントの付いたリバースアダプター(リバースリング)をねじ込む事により、カメラマウントに取り付けるコトが出来ます。

また、もう片方のレンズの後ろ、マウントに取り付ける部分にも枠を取り付ける事が出来、フィルターネジ(オス径)が切ってあるので、レンズ保護フィルターを取り付ける事が出来ます。
標準系ズームレンズでは焦点距離を変えると、数10cm~数cmの距離で、等倍~2倍の拡大撮影が可能となります。

reverse2のコピー
●レンズの電気接点が無効になるのでマニュアル露出での使用となります。
●同じくピント合わせもマニュアルフォーカスのみとなります。
●レンズ枠が52mm推奨で、その他のレンズの場合ステップアップ等の組合せで各種の撮影レンズに取付可能。
●広角レンズほど拡大効果が高いので、望遠系のレンズは不向きです。
●鏡筒の太いレンズは、マウント部に当たる場合があるので、おすすめ出来ません。
●カメラ側で絞り調整が出来ないので絞り環のあるオールドタイプのレンズがおすすめで

MKS_4019-3 MKS_4019-4
倍率1倍 倍率2倍

 ここがポイント! 
レンズがない輪の状態の接写リングは、比較的安価で買えるので費用対効果抜群!
そして、拡大効果もマクロレンズ以上で等倍から二倍にまで写せるので、簡単に試せますね。
しかし、レンズを逆さまにするので電気接点が使えず、マニュアルフォーカス、マニュアル露出となります。
マクロフィルターと同様に、被写体にまずグッと近づけて、徐々に遠ざけて行きピントを合わすようにします。

<<< ?のリンクは、各社のリバースアダプターです。ご参考に! >>>


 

④ 中間リング(接写リング又はエクステンション・チューブ) ¥1,000 ~¥8,000 程

カメラ本体とレンズとの間に装着して、レンズ単体の最短撮影距離の状態からレンズの光学系をさらに繰り出した状態にすることで最短撮影距離を縮めるコトができる。リング

接写リングが長いければ長いほど、より被写体に接近して撮影することができ、リングを組み合わせて長くして使用することもできるものです。

 

中間ring2

この普通のレンズの撮影倍率を変化させ接写できるようにする仕組みには、他にも
“ベローズ”というものがあり、カメラボディーとレンズの間に装着して、ジャバラの繰り出しによって無段階に倍率を変化させるものがありますが、¥10,000~数十万と高価になり、持ち運びにも適していないので、一般では、特に費用対効果がないかもしれません。

<<< ?のリンクは、各社の中間リング(エクステンションチューブ)です >>>


 

Matome2マクロレンズは、マクロ撮影だけで無く風景やスナップにも使え、比較的F値の明るいレンズが揃っているので,一本は持っていたいもんですね!

マクロフィルターは、薄いので持ち運びにも便利で、露出計数も変わらないので便利です。

下に再度、すべて同じ焦点距離での撮り比べの表を載せますが,費用対効果がダントツなのは,リバースアダプター!
しかし、AFやAEが使えないのが欠点です。

撮影手法 絞り値 &
撮影距離

卓上の小さなサボテンの撮り比べ
した画像の腕時計は大きさ比較

普通のレンズ 50mmの場合

JAA015DA_01

F4

最短撮影距離
( 約46cm )

KUN_7604

普通のレンズ 50mmに

マクロフィルター No1

filter

F4

最短撮影距離
(約39cm )

KUN_7605

普通のレンズ 50mmに

マクロフィルター No2

filter

F4

最短撮影距離
(約30cm )

KUN_7606

普通のレンズ 50mmに

マクロフィルター No3

filter

F4

最短撮影距離
(約28cm )

KUN_7608

マクロレンズ 50mm

003

F4

最短撮影距離
( 約25cm )

KUN_7611

リバースアダプター
普通のレンズ 50mmに装着

FPW00202_01

 

 F11

最短撮影距離
( 約19cm )

KUN_7623

リバースアダプター
普通のレンズ 24mmに装着

リバースアダプターは、
広角レンズほど,
拡大高価が出るのが分かります

 

 F11

最短撮影距離
( 約12cm )

KUN_7628

次回は、第12章

理屈を理解すれば超簡単!!
キラキラの玉ボケ(丸ボケ)を撮ってみる!

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レンジャー前田の写真講座 第10章【夜景・星空・花火の撮り方】

10章夜景や星空、花火の撮り方!
露出を理解すれば、夜景も思い通りに!

 

051215 (5)前章では、カメラの“きほん”『露出!』について、説明しました。
最近のカメラには『夜景モード』『手持ち夜景モード』などが付いていたりして、気軽に夜景が撮れる!と錯覚しがちです。
しかし、それはただISO感度をあげるだけ絞りを開けて少しでもシャッタースピードを早くするものや、フラッシュ禁止にするだけとか、一回のシャッターで数枚撮ってカメラ内で合成することによって画像荒れを分かりにくくする工夫がされているんですね。
当講座では、「ISOもホワイトバランスも露出だって、カメラ任せにしないでイメージ通りに撮ろう!」が目的です!。
それでは!それぞれのシーンでの夜景の撮り方に付いて解説していきます。

 

※.夜景講座の前に、< 第3章 >手ぶれ< 第7章 > ISO感度< 第9章 >露出をおさらいしていただくと、より理解しやすくなります。

まずは、普通に街の夜景など、風景を撮ってみましょう。

まずは、街の夜景など、風景を撮ってみましょう。
必須アイテムとして、三脚は必要です。前章で解説しましたが、光の情報が少なくなると当然、シャッタースピードが遅くなる。三脚
第7章でも説明しましたが、ISOをあげればシャッタースピードは早くなりますが、特に夜景の場合、暗い部分の画像荒れが目立ちます。

しかし!三脚が無い場合でも、普段三脚を持ち歩いていない時でも大丈夫!
三脚の代わりに平らな地面やベンチなどにカメラを置いて動かないようにするとか、
壁や樹などにカメラの側面を押さえつけて撮るだけでも、相当ブレは収まります。

そして、必須アイテムの二つ目、『シャッターレリーズ
カメラのシャッターを押した時のわずかな力でも、カメラがぶれるので、スローシャッターになる夜景撮影には必要です。
しかし、これも無ければ、わざわざ買う必要もありません。
私も普段のスナップなどでは、いちいち持ち歩かないので、そんな時はセルフタイマーを3秒とか、手持ちのカメラで設定するだけ! 
そうすればシャッターぶれをすることなく3秒後に自然にシャッターが切れるのを利用するのも手!です。

設定モードは、絞り優先かマニュアルモードが基本!!
また、夜間の暗い場所ではオートフォーカスが効かないことがありますので、ライブビューでピントを確認するか、AFスイッチをOFFにして、目測で距離を掴みます。
ISOは200から400程度、絞りは、遠景までくっきり写したければ、F8程度で綺麗に撮れます。

 

では!
まず三脚を使わず,橋の欄干にカメラを置いて、レリーズの代わりにセルフタイマーで、比較的シャッタースピードを早めにして撮った作例です。

DSC_0495

<ISO400・シャッタースピード 1.3秒・絞りF4>

カメラを橋の欄干におくだけでも、感度は少し低めで、絞りも少し絞る程度なら、橋の欄干の上でも、手持ちで撮るのとは違い、充分に綺麗な風景が撮れます。
但し、1.3秒ぐらいだと、川面に映るビルの影を見てもわかるように、ほぼ波が止まった状態に映ります。

ここがコツ!!ーーーーー三脚が手元に無い場合で、カメラをどこかに置いたり、柱や壁にカメラの側面を押し付けて撮る場合は,ぶれにくくなりますが、1~2秒程度までにとどめる様にしましょう。

注) 大地の上の石など、全く動かないものだともっと低感度や絞りこんで、もっとシャッタースピードをゆっくりもいいのですが、橋や歩道橋は人や車が通るだけでも微量に動いていますので,画像の輪郭が甘くなり、あまりの長時間露光には向きません。

次に,しっかり三脚でカメラを固定して、少しゆっくりめのシャッタースピードで撮った場合

 

MKS_5316

<ISO200・シャッタースピード 30秒・絞りF14>

シャッタースピードを30秒にすれば、道路を走る車のライトやテールランプは線のように流れて映るし、絞りをF14ぐらいに絞れば,ライトは放射状に映ります。

ここがコツ!!ーーーーーデジタルカメラの利点の一つは,撮った後でモニターで見られること! なんども試して見て、最適なシャッタースピードを自分で掴みましょう。

30秒以上、もっとシャッタースピードをゆっくりして、肉眼では決して見ることの出来ない幻想的な写真を撮ってみる・・・『バルブ(BULB)撮影』

カメラには30秒まで!などシャッタースピード制限があって、もっと河の流れをもわーんとしてみたいとか、車の軌跡をもっと伸ばしたい、夜空の星が動いていく軌跡を撮りたいなど、30秒どころか数分、数時間の長時間露光をしたい時のために『バルブ』という機能があります。
バルブ撮影とはシャッターボタンを押している間だけシャッターが開く撮影のことで、シャッタースピードの設定は「B」や「BULB」などで表示されます。

  1. Mモード(マニュアルモード)・・・バルブの設定にはMモードが不可欠です。
  2. シャッタースピード・・・バルブ(BULB)撮影がおすすめです。または絞り優先。
  3. 三脚を使用する。・・・今度こそ三脚等でしっかり固定が必要になります。
  4. レリーズを使用する・・・シャッターを押したままにする機能のついたレリーズが必要。
  5. ノイズ対策をする・・・デジタルカメラは露光時間が長くなるほどノイズが発生しやすくなるので、カメラについているノイズキャンセル機能をOnにする。また、手ぶれ機能をOFFにすることをおすすめします。

では、長時間露光では、河の流れもどう映るか!? 道路の車のライトはどう流れるか!? 飛行場の飛行機が飛び立つ航跡 光跡は、どう映るのか!? 作例をご覧ください。

SMK_8020

<ISO200・シャッタースピード 80秒・絞りF16>

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<ISO200・シャッタースピード 70秒・絞りF16>

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<ISO200・シャッタースピード 40秒・絞りF9>

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<ISO200・シャッタースピード 120秒・絞りF11>

このように、河の流れは、シャッターの空いている80秒の間の流れをすべて写し取るから、もわぁ~んと幻想的に見え、車のテールライトは70秒間の間走っているすべてのライトが映し出され、また、飛行場を飛び立つ飛行機のライトと、主翼の横に点滅するライトが,ポツポツと点になって,映し出されます。また、海の波打際など、雲海の様な幻想的な写真が写せます。

このように人の肉眼では見れない世界が映し出されるのが長時間露光の醍醐味でいて、それが特別な写真というわけではなく,この法則を使えば誰でも撮れちゃうということです。

ここがコツ!!ーーーーーバルブ撮影は,シャッターを押している間だけ何分でも露光できますが、明るすぎたり暗すぎたりするので、露光時間を色々変えてみて、そのシーンにぴったりなシャッタースピードを見つけ出すことがポイントです。

次は,夜空の大輪、花火の撮り方! 
バルブ(BULB)撮影で花の様に打ち明け花火を撮る

こちらも、バルブ(BULB)で撮りますので、できるだけ三脚とシャッターを押したままに固定できるレリーズを用意しましょう。

しかし、レリーズがなくても花火はドン!!と打ち上がってから数秒~10数秒ほどですので、そんな時もマニュアルで10秒前後にして打ち上がると同時に3秒ぐらいのセルフタイマーで撮ることもできます。

・設定はマニュアルでバルブ(BULB)(おすすめ!)
・絞りはF8.0~(非常に明るい光源です。明るさに応じて調整してください)
・ISO感度は100~200(花火の花火の瞬光は強い光ですので、低感度で)
・ホワイトバランスは、晴天などが色が綺麗に出ておすすめです。

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<ISO100・シャッタースピード 10秒・絞りF14>

シャッターが開いている10秒間、花火が飛び散るまで写って菊の花の様に映るのが、花火のバルブ撮影のポイントです。

 

花火を手持ちで瞬間的に写した作例とも見比べて見ましょう。

110 (90-1)

天神祭、奉納花火の光景です。

常に揺れている船の上からの撮影ですので、三脚はもちろん使えず、シャッタースピードは手持ちに耐え得る1/100秒、ISO感度は1600、絞りはF5.3です。

見ての通り花火の臨場感は映りますが、花火が開いた瞬間だけが写り、上のバルブ(BULB)撮影のように,菊の花びらのような花火の軌跡は映りません。

また感度を高くしている分、光に対して敏感になるので、コントラストが強くなり、花火が炸裂する瞬間的な明るさの照度と、暗い夜空と組み合わせには、花火を感度を上げて撮るというのがおすすめできないコトの一つです。

 

ここがコツ!!ーーーーーバルブ(BULB)撮影時のポイントは、ド~ン!!と上がった瞬間シャッターを押し,開ききった後シャッターを切ります。
また、撮影ポイントを確定する上で風の方向にも注意が必要! 風下にいれば煙で靄ってしまいます。
花火の手持ち撮影での解説にも書きましたが、高感度にすると明るくなりすぎるため、三脚使用時には、ISO100~200程度で、絞りをある程度絞るコトがポイントです。

夜空に満天に輝く星空を撮ってみる!

基本というか、必要アイテムは、今まで説明した夜景や花火の撮影と同じです。
夜景や花火撮影と大きく違うポイントは、星は非常に弱い光で輝いているというコト。

  1. Mモード(マニュアルモード)・・・バルブの設定にはMモードが不可欠です。
  2. シャッタースピード・・・10~20秒 星の軌跡を流す時はバルブ(BULB)撮影が必要です
  3. 絞り・・・光が少ない夜空ではF2.8やF3.5など開放から一絞り程度に持って行きます。
  4. ISO感度・・・ISO1600前後に感度を高めます。
  5. 三脚を使用する。・・・三脚等でしっかり固定が必要になります。
  6. レリーズを使用する・・・レリーズまたはセルフタイマーが必要。
  7. ノイズ対策をする・・・デジタルカメラは露光時間が長くなるほどノイズが発生しやすくなるので、カメラについているノイズキャンセル機能をOnにする。また、手ぶれ機能をOFFにすることをおすすめします。

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<ISO1600・シャッタースピード 10秒・絞りF3.2>

ここがコツ!!ーーーーーこの写真は,日本の最南端 波照間島でのショットです。
星空撮影では、街のビルやネオンの明かりなど光が一番の大敵!できる限り山の上など市街地から離れた場所で撮るのが星を一つでも多く撮るポイント!
また、月の明かりでさえ星の数は半減します。しかし、わざと街並みや山,木々などのシルエットを一緒に入れ込むのも素敵な写真が出来ます。

また、数10分から数時間のバルブ撮影をすれば、北極星を軸に回る天体などを撮影するコトが出来ます。

スローシャッターを理解すれば、今度はいろいろな撮り方で遊んでみる!

夜間の撮影にはスローシャッターは付き物!

まずは楽しんでそれぞれのシーンでの設定になれるコトが一番です。

では!下の写真でヒントをつかんで,いろいろな撮影にチャレンジしてください。^^

 

RAN_1487

<ISO200・シャッタースピード 30秒・絞りF14>

上の写真は、夜の高速道路 もちろん助手席からですが、ダッシュボードの上にカメラを置いて撮ってみました。

 

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<ISO200・シャッタースピード 20秒・絞りF11>

上の写真は『ズーミング』という技法。ズームレンズで、スローシャッター(この場合は20秒間)の間だけレンズをズームすれば,ズームした分だけ迫力のある写真が撮れます。

この場合は、20秒の間に4段階、5秒ずつ順にズームをしたのでカクカクした写真が撮れました。

 

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<ISO200・シャッタースピード 30秒 X 4回・絞りF8>

『多重露光』

滑走路から離陸する飛行機の航跡、光跡ですが、4機分の軌跡を撮り、カメラ無い合成をしたもの。

 

Matome2

シャッタースピードが遅くてもカメラを三脚などに固定して出来るだけISO感度を低くして綺麗に撮る夜景や花火!

三脚などなくても,平な場所にカメラを置いたり壁や柱にカメラの側面を抑えつけるなどして数秒以内までのシャッタースピードになるように露出調整する夜景スナップ

明かりが非常に少ない星空を,絞り開放付近、ISO感度を出来るだけ上げて撮る星空撮影

いろいろな夜間撮影に挑戦して、長時間露光(スローシャッター)の感覚が身についたら,どんな撮影にも応用出来ます。

次回は、第11章 マクロな世界を切り撮る!
いろんな手法でマクロ写真を撮ろう!

》》》 写真講座のINDEX

 

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レンジャー前田の写真講座 第9章【カメラの露出】

9章この先もっとカメラを理解するには避けて通れない
カメラの“きほん”『露出!』を理解する

 

第6章では、『ホワイトバランス』を自分で変えるようになりました。

第7章では『ISO感度』を自分で制御する! 絞り!?そして、前回の第8章では『露出補正』を活用して、写真の明るさをコントロール出来るようにと説明しました。 実はホワイトバランスを除いて『ISO感度』『露出補正』は大きく『露出』に関係します。

『シャッタースピード』とは!?『レンズの絞り・F値』って!? 今回は最初に説明したかった…でもちょっとややこしい…しかし理解すれば思い通りにカメラを使いこなせる。今回は、そんな『露出』について説明します。

 

私の講座でも初めのうち、この『露出』の説明を最初の方でしていました。

これが頭では理解しても、なかなか頭に叩き込むまでは次に進んでも余計にややこしくなるみたいで、最近は、まずカメラ本体に付いているホワイトバランス、ISO、露出補正などの機能から説明してるんですね。

このWEB版写真講座でも、第9章で、ようやく『露出』について説明します第2章でも説明しましたが、フィルムカメラもデジタルカメラも、レンズから入った光の情報をフィルムで感光するか、レンズから入った光をイメージセンサーで捉えて被写体を写し出します。

『露出』とは、そのレンズから入ってくる『光』の強さが『シャッタースピード』と『レンズの絞り・F値』の二つに関係するものなんです

わかりやすく説明していくために、この講座では、光の情報とレンズとカメラ本体を下記のように置き換えて説明していきます。

  水道とコップ

太陽の光や、照明などの光に照らされた被写体の情報 水道の水圧
光の情報を捉えるカメラ本体の中のイメージセンサー(図の緑の部分) コップ
レンズと絞りを(レンズなどに組み込まれている光の通る道の径を調整する窓) 水道の蛇口とハンドル(水栓またはカラン)

とします。  

 

①シャッタースピードとは!?

水道の水圧として考える!(絞り一定として)

suido2. 水圧(光の強さ)が強いと 水がコップに早く入る = シャッタースピードが早い

水圧(光の強さ)が弱いと コップに入る時間が長くなる = シャッタースピードが遅い

※ つまり光(水圧)が強いほどシャッタースピードが早くなります。(コップがすぐに一杯になる)

 

 

②絞りとは? 

絞りとは 水の出る量(光の入る量)を調整しますsuido2.のコピー

◉ カランを開ける(カメラの絞りを開ける)と 水がコップに早く入る = シャッタースピードが早い 光が入りやすいため短時間に多くの光を取り込める

◉ カランを締めていく(絞りを絞っていく)と コップに入る時間が長くなる = シャッタースピードが遅い 同じ量の光を取り込むために時間が多めにかかる

※ つまり絞り(カラン)を開けるほどシャッタースピードが早くなります。(コップがすぐに一杯になる) この上の二つの画像で、まずシャッタースピードと絞りの大体の理屈はご理解いただけたかと思います。

水圧(光の情報)が多いとシャッタースピードが早くなりますが、蛇口のカランを(絞り)を絞って行くにつれ、シャッタースピードは遅くなっていくので、この『シャッタースピード』と『絞り』には、関連性があるということがわかります。


しかし、いくら露出を理解したからといって、カメラの露出設定をオートのままとか、シーンモードなどのままではカメラを操れません。mode2

ほとんどのカメラに『マニュアル設定(M)表記』『絞り優先(A)や(AW)表記』『シャッタースピード優先(S)や(TW)表記』などのモードがあり、それで、シャッタースピードや絞りを調整できます。スマホのカメラアプリでもシャッタースピードと絞りを操れるアプリも色々出ていますので、ぜひ試してみましょう。

  また、シャッター速度を設定するダイヤルや、絞りを設定するダイヤルがどこにあるのか!? これも、カメラメーカー各社や、コンデジから一眼レフまで場所は様々ですのでの、まずはお手持ちのカメラのマニュアルなどでどこにダイヤルがあるか探してみてください。

これを覚えるて使い慣れると、頭の中で描いたイメージ通りの写真が、きっと撮れるようになりますよ!  

 

では、シャッタースピードを操ると何が変わるか!? 

KUN_61601 KUN_61621

上の二枚の写真は、同じ場所、ほぼ同じ時間帯に意図的にシャッタースピードを変えて撮った写真です

左は、波の流れる1/100秒の瞬間が写っています。

また右は2秒の間シャッターが開いている状態で、その間の波の動きが記録されるので、幻想的な水面イメージで写ります。

上の写真は、同じ明るさのシーンでのシャッタースピードの違いで、どう写るか!? ということですが、その時のシャッタースピードを変える手段は、

①シャッタースピードと関係する絞りを変える

シャッタースピードを早くする時は絞りを開けたり、遅くする時は絞ったりする。

②ISO感度を変える。

早くする時は800や1600など高い数値の高感度に、遅くする時は100や200にする。

③レンズにNDフィルター(サングラスのような色の濃いフィルター)を付ける。

NDフィルターを付けると、外光や照明が暗くなったのと同じで光の情報が少なくなるので、シャッタースピードは遅くなる。

 

taki

 

よく川や滝で撮られているような錦糸を流したような撮り方も、このシャッタースピードの違いを利用して撮ります。

コップに注ぐ時間(シャッタースピード)が早いと流れの飛沫までもが瞬間に写り、コップに注ぐ時間(シャッタースピード)が遅いほど、錦糸が流れたように写ります。  

 

次に外の明るさが違う時間帯で撮った写真で、シャッタースピードの違いを見てみましょう。

suido1-3 suido1-4

 

夕刻と夜間、同じ飛行場から撮った写真です。

◉ 左の夕刻はまだ光がある時間帯、少しシャッタースピードを早めに撮って飛行機が止まったように写しました。

◉ 右の写真は夜間、飛行機が離陸してからファインダーの外まで飛んでいく間、シャッターを開けているので飛んでいる間の飛行機の明かりが軌跡となって写っています。

このように、シャッタースピードを操れるようになると、「こう撮ってみよう!」「こんなイメージにしたい!」というように、頭の中で描いたイメージ通りに撮れるようになりますよ!  

 

では!絞り(F値)を操ると何が変わるか!?

絞りとはレンズの中に組み込まれている、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16のように表される、光の通る道を広げたり小さくしたりして、光の情報量を調整する仕組みのものです。

suido9-1 絞り値を大きく(F8やF11など)すると、絞りが絞られてレンズを通る光が少なくなり、絞り値を小さく(F1.4やF2.8など)すると、絞りが開かれてレンズを通る光が多くなります。

たとえば、絞り値をF2.8からF4に変えると、レンズを通る光の量は半分に減り、イメージセンサーに届く光の情報も半分の明るさになります。

 

では、絞りをそれぞれ変えたて撮った作例写真を三点紹介します。

hishakai3

赤い矢印の場所のように、水道のカランを開放したような絞り開放近くの写真です。 その分、シャッタースピードが早くなりますので、この写真のように手前の梅の枝付近だけにピントが当たります。  

hishakai2

2枚目の写真は、赤い矢印の場所、絞りの開け方が真ん中あたり(F5.6程度)です。 光の情報が通る穴が狭くなった分、少しシャッタースピードが遅くなりますので、その分だけ手前の梅の枝より後ろにもややピントが合ってきました。  

hishakai

3枚目の写真は、赤い矢印の場所、絞りを一段と絞って撮っています。 そうすると光の情報は、この小さい穴から通るので、水道のカランを締めて、コップの水が入る時間が遅くなっていくのと同じで、シャッタースピードが遅くなり、背景のシルエットまでわかるようになりました。

例えば!

◉目を閉じた状態から、一瞬目を開けて目の前の花瓶の花などを見たら、花だけが映像として脳に記録されます。

◉目を閉じた状態から、3秒ほど目の前の花瓶の花などを見ると、花以外の少し他の情報もぼんやり目に入ってきます。

◉目を閉じた状態から、10秒ほど目の前の花瓶の花などを見ると、背景や周りの情報も目に入ってきます。

※ この3枚の写真のようにピントの合っている奥行きのことを『被写界深度』といいます。 現実にはピントが合うのは一点ですが、ややあっている距離が狭いほど『被写界深度が浅い』、またピントがややあっている距離が広いほど『被写界深度が深い』といいます。  

 

それでは!密接な関係のシャッタースピードと絞りの関係をおさらいです

 

tekisei

光の情報を捉えるカメラ本体の中のイメージセンサー=コップでしたので、コップの水が足りない場合は、黒く潰れた所のある暗い写真『露出アンダー』で、水があふれてしまっているのが白く飛んでしまっている写真『露出オーバー』の状態をあらわしたものです。

シャッタースピードと絞りの関係が、どちらもコップちょうどに入っている『適正露出』とした場合! 下の図のように表の上の段、絞りの数値と、表の下の段、シャッタースピードの数値関係は比例します。

  suido12  

上の図解では、蛇口のカランを開け切った状態(F1.4)の時、コップに早く水が入り、締めて行くに従ってコップを満たす時間が少なくなる・・・シャッタースピードと絞りの関係 しかし、この比例する数値は絞りがF1.4の時シャッタースピードは1/4000とか決まっているわけではなく、光の量によって変わります。

 

 

suido12-4

 

例えば、暗い場合(光の量が少ない)とF1.4の時シャッタースピードは1/15のように変わるし    明るい外光や、明るい室内の場合(光の量が多い)とF1.4の時シャッタースピードは1/4000のように早くなります。

 

suido125

 

では!外光が暗い、また室内が暗いのに、絞りを絞りつつもシャッタースピードを上げたいとか、外光が明るい、また室内が明るいけど、絞り開放付近にして、背景をぼかしたい時はどうするかというと、第7章で説明した『ISO感度』があります。 感度  

それを水道とコップに表すと、こうなります。

そして『露出補正』は、ISOが一定で、モードが『絞り優先』の時に、シャッタースピードを変えたり、『シャッタースピード優先』の時に絞り値(F値)を変えてくれます。

今回説明しました『露出』の関係を理解すれば、あらゆるシーンに出くわした時、あなたが、「こう撮ってやろう」「こんな感じに撮りたい」とカメラに指示したとおりに映し出してくれますよ! ぜひ、シャッタースピードを上げて噴水の水の瞬間を止めて撮りたいとか、清流の流れを錦糸が流れているように撮ってやろうなど、試してください。

 

SMK_0926 SMK_2961

 

Matome2これで、『露出』には『シャッタースピード』『絞り』『露出補正』『ISO感度』が絡み合って関係しているのが、おおよそ理解してもらったかと思います。 なかなか頭の中で理解しても、実際「シャッタースピードを上げて瞬間を撮ってやる!」とか、「絞りを開けて背景のぼけた写真を撮ってやる!」と思っても初めのうちは頭がこんがらがるのも無理はありません。(実際私も初めのうちは「どうやったっけ!?」と考えたり、当社のスタッフも初めのうちは迷っています) これも、反復していくうちに、きっとあなたも、思い通りの写真が撮れるようになりますよ!

次回は、第10章

夜景や星空、花火の撮り方!
露出を理解すれば、夜景も思い通りに!

 

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レンジャー前田の写真講座 第8章【露出補正】

8章あれ!? 撮ったら見た目より暗く写ってしまう…
露出補正を理解しよう!

 

第6章で解説したカメラのホワイトバランスも、第7章のISOもカメラ任せにしないで自分で細かく設定出来るようになりましたか!? 今回は『露出補正』 korer写真を撮った時、実際に見てるシーンより撮った写真が暗く写ってる… またはこんなに明るくないのに… って、思ったこと ありますよね! 時に露出オートは意図しない明るさに写ってしまったりします。 今回、カメラ任せから解決するのはAE(自動露出)です。この自動ってのもやはりクセもので、そう思い通りには動いてくれません。 しかし、解決策はあります。ほとんどのデジタルカメラには露出補正機能というのが付いています。その露出補正という機能を使えば、簡単に写真の明るい、暗いを調整できるのです。 今回は、その仕組みなどを解説していきますね!

 

まずAE《(AE=Auto Exposure)自動露出》の実験をしてみましょう

お手元のスマホ(機種にもよりますが)やコンデジなどで、簡単にその仕組みがわかります。 

IMG_1052

実験の仕方は、白い紙と黒い紙を並べたものをスマホモニターでみます。

または、白いものと、黒いものが画面半物ずつになるように、スマホのカメラアプリを開いて、モニターでどちらかにピントを合わせるために指で黒いほうか、白い方のどちらかを指でタップします。

左の写真は、白い紙の上に置いたニコンのカメラを置いたところを私のiPhoneのカメラアプリで覗いたところです

要は白い紙と黒い紙を半分づつ画面に映すだけでOK!    

まず、カメラの黒い部分を指でタップ! するとどうでしょう!! 一瞬にモニターが急に明るくなりました。 (またはコンデジなど黒い部分にピントを合わせてみてください) 今度は、下に敷いた白い紙を指でタップ! 今度は、一瞬にモニターが薄暗くなってしまいました。 (またはコンデジなど黒い部分にピントを合わせてみてください)   どちらも、タップした黄色い枠の部分はグレーで同じような色になったでしょう! 実は、これがAE(自動露出)の原理です

IMG_1052-3
IMG_1052-2

 

 今度は、下の画像で説明します。

18%グレー

まず、カメラは太陽などの光源に照らされた光を計測し、その明るさをカメラのAEが反射率18%グレーに合わせて画像が作られる様に設計されています。

その時、人なら「白いものは白い!」「黒いものは黒い」と頭で考えられ、見たものもそう見えますが、ホワイトバランスの章でもお話ししましたが、カメラには基準となるものに対して写りが変わってしまいます。

カメラの中にあるAE(自動露出)装置が瞬時に被写体の明度を感知して、イメージセンサーで画像データに変わるのですが、その明度の基準が『反射率18%グレー』と言うものなのです。

※今回はそのAEの範囲を決める測光モード(平均測光やスポット測光等)は、また次回に説明します ◉ 反射率18%グレーって? 何%ぐらいの濃さのグレーかということでは無くて、反射率が18%の無彩色で、人の肌や一般の植物など、反射率が18%と言うことで、人を綺麗に撮る!など、ごく一般の色基準をさします。 それぞれ二枚の写真を、まずモノクロに変換して、どんどんぼかして行ったのが下の写真です どうでしょう!? 極限までぼかした写真は、元データが明るい部分、暗い部分が均等にあれば、このように同じようなグレーになります。

 

名称未設定-4 名称未設定41

 

しかし、暗い部分が大半を占めたシーンでは黒に近い暗いグレーになるし、明るい部分が大半を占めたシーンでは、白に近い明るいグレーになります。それをカメラのAEは、黒に近いグレーも中間ぐらいのグレーに持って行き、黒っぽいグレーも中間ぐらいのグレーに持っていく特性があります。 そのため、極端な黒はグレーのように明るく、白はグレーのように暗くなってしまうのです。

moriのコピー

左写真のように見える森を撮ったら、右側の写真のように見た目より明るく色が抜けて見えたり、

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左写真のような雪景色を撮ったら、右側の写真のように見た目より暗く写ってしまいます。 ※「明るく撮りたい!」「もっと暗く撮りたい!」など写真の明るさの好みは人それぞれですので、適正露出はコレだ!! という基準がこうだ!というもではありません。

 

◉ では!露出補正とは?

まずは、お手持ちのカメラの露出補正できる場所がどこにあるかをまず探しましょう。

hosei2 imgresのコピー の各社共通マークが目印 ・・・-1.0、-0.7、-0.3、0.0、+0.3、+0,7、+1.0・・・などのように表示されています。 hosei   hosei27

 

(-1.0とはカメラが決めた適正露出より1段分暗いということ)一段上げると撮像素子に当たる光の量が2倍になり、一段下げると2分の1になります。

自分の思い通りの明るさに調整しよう 「もう少し明るく撮りたい」「もう少し暗く撮りたい」などイメージしていた仕上がりに応じてきめ細かく露出を調整するのに「露出補正」を使うことで、明るさの微調整をすることができます。

 

Matome2前章で、それぞれホワイトバランスの設定や、ISO感度の設定などカメラ任せにせずに、微調整が出来るようになったと思います。 頭で描いたイメージ通りに撮れるほど、カメラはそれほど賢いものではない! 今度は露出補正機能を使って明るさを操ることを解説しました。 撮りたいと思った風景や被写体を見ただけでどういう露出補正でイメージどおりに撮影するか判断できるようになるには、まず反復して自分のものにしてしまうことです。 最後に重要なことは、設定を変えたら必ず元に戻しておくこと! ホワイトバランスを変えたら最後にオートに『戻す!!』ISO設定を変えたら、まず200程度に『戻す!!』そして、今回の露出補正を上げ下げして撮ったら±0に『戻す!!』 以上をお忘れ無く~♪

次回は、第9章

《 この先もっとカメラを理解するには避けて通れない『露出』を理解する 》

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レンジャー前田の写真講座 第7章【ISO感度】

7章カメラの感度オートのまま?? 
それもったいないやろ~…ISO感度

 

最低覚えておきたいカメラの設定として、前回のホワイトバランスに続いて、今回は『ISO』を解説していきます。 Shoot313一覧レフカメラやミラーレス一眼カメラ、またコンパクトデジタルカメラにも付いているISOですが、なぜかよく理解していないで「ISOオート」で撮っている人が多い…。 せっかく綺麗な写真を撮ろうとしてるのに、ISO設定がオートのままじゃ、暗い場所で写した写真などザラザラになったり、背景をぼかしたいと思っても上手くボケてくれない。

 

ISO感度とは

簡単に言えば、『光への敏感さ』です。

filmそもそもカメラのISO感度と言うのは、ISO(国際標準化機構)で定められたされたフィルムカメラのフィルムの規格であって、フィルムの箱などに書かれた400とか800とかの数字の部分です。

それはフィルムがどの程度弱い光まで記録できるかを示す基準になるもので、数字が大きいほどシャッタースピードが早くなって暗い場所でも撮れるよ!って規格なんです。

じゃ、800とか1600とかの高感度のフィルムの方がいい!という事では無く、高感度ほどフィルムの粒子がより粗くなるため、画質を求める場合や明るい場所で撮る場合100や200といった低感度のフィルムが適しています。

ここで説明するデジタルカメラの場合は!

イメージセンサー(撮像素子)の感度をISO100「相当」など感度を電気的な処理で自由に変える為の目安として、もともとフィルム感度相当!を指標にしているんですね! フィルムと同じように、高感度にするほど暗い場所でも速いシャッター速度で撮影できるが、同様に撮った画像のノイズが多くなりザラついた写真になります。

 

DSC_04953

 

デジタルカメラの場合は撮像素子の関係で100や50など低感度過ぎても発色やコントラストが強くなりすぎたりするので、日中の常用感度200前後にし、そこから暗いとか被写体の動きの早い時に感度を上げて行くのが一般です。  

◉ わかりやすく説明すると! 

suido5カメラは、光をレンズに通してイメージセンサーに記録するので、『光を水道の水』『レンズを水道の蛇口』『光の情報をコップ』と例えた場合! コップいっぱいに水が入るのが『適正露出』とすると、大きな『コップ』より、小さな『コップ』の方が早く水が入ります。

すなわち『シャッタースピード』です。 すると、同じ光の条件で同じ露出の場合、ISO感度を上げたのは小さな『コップ』ということになり、早く『コップ』いっぱいになった高感度の光の情報である『コップ』は、情報自体が少ないので、画像にノイズが入ると考えてみてください。

◉ 高ISO感度のメリット

①シャッタースピードが速くなる(この章では“絞り”との関係は触れません)ことで、適正露出が得やすくなり暗い場所でも適切な明るさの写真を撮れること

②シャッタースピードが速くなる(この章では“絞り”との関係は触れません)ことで「手ブレ」と「被写体ブレ」を防止できる。 第3章の手ぶれ!?ピンボケ!? ぼやけた写真…実は他に原因が!!の時に解説しましたが 「被写体ブレ」被写体の動きが速すぎるため、設定したシャッタースピードでは、その動きを止めきれなかった時に、その動いた軌跡までもが写ってしまう事ですが、 ISO感度を上げる(数値を800や1600、またそれ以上)ことによって、シャッターが開いている瞬間、撮像素子へ光が当たる時間を短くする(シャッタースピードを速くする)ことで対処できます。

◉ 高ISO感度のデメリット

冒頭にも書きましたが、暗い場所で写した写真などザラザラになるなど写真の写りが悪くなることです。

高感度は、フィルムもそうですが、デジタルカメラの構造上でも画像の荒れは避けられないものです。  

 

Matome2第5章でホワイトバランスを自分で合わせてみる! 今回第6章でISOを自分で設定してみる解説をしました。写真を撮る時、カメラ任せにするか、自分のイメージに近づけるかのポイントですね! 最近のカメラは高感度の性能もどんどん上がって来て、またカメラによっても感度の性能が違いますのて、どのぐらいが高感度!? どれぐらいに抑えておけばいいの!?とは中々数値では言えませんが、ISO感度を上げることの弊害がお解りいただけたかと思います。 また、最近では高感度ノイズを除去する(ノイズリダクション)がありますが、画像のエッジが甘くなって少しぼやけた感じにもなります。 ということで、ISO感度オートは、周りの明るさやモードに応じてカメラが自動的に決めてくれますが!!!…背景をぼかしたい時、ノイズの無い綺麗な写真を撮りたい時などから、ISO感度を手動で、まずは小さいほうから撮影していき、ブレない程度の感度まで感度を上げていく癖をつけて慣れて行くのが綺麗な写真を撮るコツです。

次回は、第8章

 あれ!? 撮ったら見た目より暗く写ってしまう…露出補正

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撮影依頼などの他にも

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レンジャー前田の写真講座  第6章【ホワイトバランス】

6章

あれ!? 撮ったら見た目と色が全然違う…
ホワイトバランスを考える!

 

?2あれ!? 撮ったら写真が見た目と色が全然違う…

撮った写真を見てそんなこと感じたことはありませんか!?

写真は見たままの色に写るとは限りません。

私たちが見ている色は、光源を見た時か光で照らし出された物を見たとき光の反射で色を感じています。

また同じ色の物を見ていても光には色温度があるので、例えば太陽の下で見た白い紙が夕陽に当たっている時、蛍光灯の下、電球の下で見た時で若干色が違って見えます。

もちろん、デジタルカメラもレンズから入った光をR G Bの電気信号に変えるので、光の温度から違って見える『色』を、白い物は白に見えるようにホワイトバランスを使って補正します

◉ 色温度って?

太陽や蛍光灯、電球やLEDなどの光源の色合いは、色温度で表され、光の色を数値で表します。( 単位:K ケルビン )

光源自体の温度が高い低いとではなく、光の色を人間の目に見える感覚に置き換えて表した数値のことで、一般的に昼間の太陽光(中間色)は 5500K、白熱電球は 3500~3000K 雪山など、紫外線も強い太陽下は7000~8000Kなどといわれています。

ロウソクだけの部屋など低いと赤っぽく見え、晴天の雪山など色温度が高いと青っぽく見えるのです。

 

ホワイトバランス2  

◉ では、ホワイトバランスって!?

人間の目(視覚)は、自然光の下でも、電球や蛍光灯の光の下でも、色味を頭の中でさっぴいて白い色は白と認識するのですが、厳密には光には色温度があるため光によって青っぽく見えたり、赤っぽく見えたりしています。

光に敏感なデジタルカメラでは光の色の違いをそのまま出力するため、被写体に当たる光の種類に応じて変わる色味を調整して、白いものをより白に近い色(白やグレー、黒など無彩色を無彩色に)に近づける機能をホワイトバランスと言います。

 

ホワイトバランス    

◉ なぜ、ホワイトバランスが必要か!?

普段私たちSTUDIO MODEL K’sは商品撮影もしていますが、お客様から預かった商品の色が違っていたとしましょう。 商品の色が違うということは、プロとしても致命的なことです。

写真を見たお客様が、その商品を購入したとします。その商品の色が、写真で見たものと違う!!!(ネット通販等、よくあることですが)

 

White balance3

もちろん真ん中の写真が正常な赤いネクタイを撮影した商品写真です。

左側は、少しオレンジがかったネクタイに見えます。また右側は、少し紫がかっています

では、背景の白いシート(影の部分のグレーが見分けやすい)を見てみましょう。 

正常な設定で撮影した時のシートは全くの無彩色です。

しかし、左は少しオレンジがかった白になり、右は少しブルーがかった白になります。

元が完全な無彩色の白いシートの場合、この白を、限りなく白に近づけると元の色に近づいていきます。

(ネクタイ背景の白い部分も、左右の写真は、左は黄色みをおび、右側は青白っぽく見えるのがわかります)

 

そのため、私たちは撮影にカラーチャート(左画像の24色のカード)を持ち込み色を忠実に合わせて行きます。またパソコンのモニターの色も合わせます(カラーマネジメント)。

今度は下に、もし電球色で色がかぶった場合と、蛍光灯で色がかぶった場合を表現してみます。

wb.j1 wb2

 wb3 なぜ、それぞれの写真の右上にカラーチャートをつけているかと言いますと、24色1番下の段の白から黒への無彩色が、オレンジがかった写真は無彩色までもオレンジに被り、青みがかった写真のカラーチャートは、青く無彩色に色が被っているのがお分かり頂けるとおもいます。

また、それぞれ正常なカラーチャートに比べ、他の色味まで変わっているのが見ても解ります。

もちろん、みなさんが撮った写真も同じこと!そのために色を合わせたり、逆にホワイトバランスを利用して思い思いのイメージに写真を色付けすることもできます。

 

◉ では、お持ちのカメラのホワイトバランス設定の場所を探しましょう。

まずは、みなさんお持ちのカメラのどこにホワイトバランスの設定モードがあるのか確認して見ましょう。各カメラメーカーやカメラの機種ごと様々なので、説明書を見ながら確認してくださいね。

White balance2

お手持ちのカメラの設定を探してくださいね!

White balance6

一般的に入っているホワイトバランスの項目です。

PRE…プリセットについては、この章の最後に解説します。

ホワイトバランスを変えると!

写真は赤っぽくなるか青っぽくなります(適切に設定していれば見た目と同じ色に見えます) 普段よく変更する項目なので、大抵の機種は解りやすい場所にあり、ボタン1つか2つくらい押せば出てくる項目です。

意図的に、ホワイトバランスを変えて撮ってみる

 

ホワイトバランス

 

例えば、電球の光は、オレンジっぽく写るので、ホワイトバランス電球にすると青みの補正をして、見た目に近づける。

また、晴天日影の光など青っぽく写るので、ホワイトバランスを晴天日影にすると、オレンジの補正をするので見た目につか付ける そのホワイトバランスを色変えフィルターのように、電球のホワイトバランス設定で撮ると青く写り、晴天日影のホワイトバランス設定で撮ると、同じ写真がオレンジっぽく写ることになるんですね!

KUN_6345

⇦左写真は、ほぼ見たままにホワイトバランスを合わせた作例です。

ホワイトバランスをオート以外の電球や晴天日陰など設定にすることで、意図的に赤味を増したり、青味を増したりするなど、イメージにあった色味の写真にすることもできます。

KUN_634-5

⇦左写真は、ホワイトバランスを電灯で撮った場合の作例です。 寒色系のイメージは、少し冷たい感じもしますが、爽やかで透明感のある写真になります。

少し明るめに撮ることがさらにイメージをあげてくれます。(露出補正の項目で、また説明します。)

KUN_634-15

⇦左写真は、ホワイトバランスを晴天日陰で撮った場合の作例です。 ホワイトバランスを意図的に変えることで、夕方の景色のようなイメージで、また違った印象を表現できます。

夕陽を撮る時など、さらに赤みがまして、オレンジに輝く街並みもさらに強調できます。

 

◉ PRE(プリセット) ホワイトバランスをマニュアルで合わす。

蛍光灯やハロゲンや電球など、光源がいろいろ混じっている場合など、カメラのホワイトバランス設定を合わしても、色がうまく決まらない時があります。

そんなときPRE(プリセット)にして、市販の無彩色のグレーカードや、専用グレーカードがなくても白いノートや無彩色のグレーの紙を撮って、色温度を合わす方法があります。

メーカーや機種によって手法は違いますので、マニュアルをまずは見てみてくださいね!

<<以下に?市販のホワイトバランスを合わせるカードやレンズドームをリンクします。>>

Matome2カメラ選びから、構図、背景に続いての今回のホワイトバランス カメラを見たままの色に撮りたい時、また意図的にホワイトバランスを変えて、夕陽や夕方の色イメージに強調したり、幻想的で爽やかな色に変えたりと、また一段と写真が自分の思いに近づくようなイメージができたとおもいます。 まずは、お手持ちのカメラのホワイトバランスの設定する場所を見つけて、部屋の中でも屋外でも、いろいろ試してみることをお勧めします。 使い慣れれば、きっと一段とカメラで撮るのが楽しくなるとおもいます。

次回は、第7章

《 カメラの感度オートのまま?? それもったいないやろ~…ISO感度 》

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レンジャー前田の写真講座 《 INDEX 》

こんにちは!
写真家講師としても活躍しているレンジャー前田です。

290毎年堺自由の泉大学で写真の特別講座を開催するなど各地各主催者の依頼など数多くの写真の撮り方、カメラについての講座や講演等も開催させていただいております。

そこで、いつも会場でのスライドショーでしている内容や、オリジナル素材を使っての写真講座の解説内容を、153 『WEB版!レンジャー前田のカメラ講座』として、遠くて参加できない方やこのサイトのボリュームをあげるためにも開催することになりました。

各章に分けて出来るだけアマチュアな方にも分かりやすく順を追って解説していけたらと思います。 

・カメラを買いたい! ・もっと綺麗に撮りたい!・一眼レフを買ったがいまひとつ設定がわからず上手く撮れない!

っというアナタ 是非!この『WEB版!レンジャー前田のカメラ講座』を参考にしていただければ、幸いです。  

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レンジャー前田の写真講座 《 INDEX 》 
1章自分にあったカメラ選び!これで解決!!!

どんなカメラで撮るか!? ポイントはその人それぞれのライフスタイルや、何を撮りたいか!? カメラの種類ごとの特徴や特性を上げて説明していきます。

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2章イメージセンサーって!? 高画素数のカメラホントに必要!?

高画素が本当に良いカメラなのか!? この章では、イメージセンサーって何!?、画素数とは!?について説明していきます。

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3章手ぶれ!?ピンボケ!? ぼやけた写真…実は他に原因が!!

なぜ手ぶれやボケた写真が写ってしまうのか!?第3章で、原因がわかれば、きっと解決しることでしょう!

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4章写真の構図!アングルを少し変えるだけで【写真】が【作品】に!

構えたカメラを少し右に振るだけ、少しローアングルで撮っただけで写真に奥行きが出たり臨場感が生まれたりします。

構図-1
5章背景が重要!背景が写真の主役を引き立ててくれる!!

被写体の背景はどうなってるか!?あらゆる角度から背景を見つめ直し、少し回り込むだけで素敵な写真が生まれ変わります。

Hishakai-1
6章あれ!? 撮ったら見た目と色が全然違う…ホワイトバランス

撮った写真を見てそんなこと感じたことはありませんか!? 写真は見たままの色に写るとは限りません。 

wb.j1
7章 カメラの感度オートのまま?? それもったいないやろ~…ISO感度

ISO設定がオートのままじゃ暗い場所で撮った写真などノイズがひどく、また背景をぼかしたいと思っても上手くボケてくれない。 

film
8章 あれ!? 撮ったら見た目より暗く写ってしまう…露出補正

露出補正機能を使えば、簡単に写真の明るい、暗いを調整できるのです。今回は、その仕組みなどを解説していきます。 

18%グレー
9章この先もっとカメラを理解するには避けて通れない『露出』を理解する

『シャッタースピード』とは!?『レンズの絞り・F値』って!?今回は『露出』について説明します。 

taki
10章夜景や星空、花火の撮り方!
露出を理解すれば、夜景も思い通りに!

ISOもホワイトバランスも露出だって、カメラ任せにしないで夜景も打ち上げ花火も星空も イメージ通りに撮ろう! 

SMK_8020
 11章マクロな世界を切り撮る!
いろんな手法でマクロ写真を撮ろう!

一眼レフやミラーレスなどマクロレンズでの撮り方や、マクロレンズ以外でも本格的なマクロ撮影が出来る方法を解説します

 MKS_4088

12章理屈を理解すれば超簡単!!キラキラの玉ボケ(丸ボケ)を撮ってみる 

 

玉ボケ(丸ボケ)…理屈さえ覚えれば、簡単に写せるんですね!柔らかいイメージになる玉ボケの撮り方について解説します。

DSC04699

13章

奥行き感や臨場感を生む!実は“ローアングル”がポイント

少し低姿勢で撮るだけで風景に遠近感が増したり、子供やペットの目の高さに合わせてあげるだけでガラッと写真のイメージが変わります。

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pc4第14章は、ただいま執筆中です。 

おたのしみにぃ~~

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レンジャー前田の写真講座 第5章【背景】

5章背景が重要!
背景が写真の主役を引き立ててくれる!!

 

 

前回第4章では、写真の構図についての講座をしましたが、撮りたい被写体に向かって構えた時、少しカメラアングルをずらすだけでも、見違えるように【写真】が【作品】になるということを理解していただけたかと思います。

今回は、構図ともっとも密接な関係がある『背景の選び方』の講座です。 

Hishakai-1撮りたい!と思った被写体を見つけた瞬間慌ててシャッターを押した…でも、撮った後で見ると背景がパッとしなくて「もっとこうとれば良かった…」後悔したことありませんか!? シャッターを押す時に一呼吸おいて!被写体の背景はどうなってるか!?被写体をあらゆる角度から背景を見つめ直し、少し回り込むだけで全く違ったイメージの写真が生まれます。

背景(バック)を選べは、主題が生きる!すると、さらにキレイな写真に生まれ変わります。

人物やペット花や植物などを撮る瞬間、つい見たままその場、その位置でシャッターを押してしまったりしませんか!?…実はカメラビギナーに多いのです。 撮る時に一呼吸おいて少し角度を変えるだけで、背景がさらに写真の主役を引き立ててくれることがあります。 例題として、4種類8枚の写真で、写真のイメージがどう変わるかを見比べ見ましょう。

◉まずはどちらも、同じ場所の中の一本のひまわりの花を主役に撮った写真です。

 

MKS_2702 MKS_2705
左のひまわりの写真は

背景すぐ後ろに植物の茂みがあり、その奥には山の斜面があって影で黒くなっています。

右のひまわりの写真は

このひまわりを軸に少し右側に回り込み少しローアングルから空を入れた写真。

どうでしょう!?

随分とイメージが違いますよね

こればかりは個人個人の好みの問題も左右されますが、 左のひまわりの写真は、背景が黒くなった分、主役のひまわりの花が引き立ってクールな印象を受けますが、ひまわりの花に限っては『夏の花』のイメージ!明るい青空を入れて、花が空を向いていると夏のイメージと躍動感のある写真、そして元気を感じられるイメージに変わりますよね。

左に比べて、右のひまわりの写真は、より青空の入る方向に回り込んで、さらにローアングル(かがみこんで低い位置から撮る)から撮ることにより、より青空の入り込みと、ひまわりの花が空に向かって咲いているイメージをさらに増幅してくれ、主役を引き立ててくれます。

◉次に、部屋のテーブルに置かれた写真です。

Ranger's Photo (2) Ranger's Photo (7)
左の写真は

まず見たまま立った位置から写した写真です。

右の写真は

部屋の2面の窓から外光と窓のシルエットを入れるため、少しかがみこんでローアングルから写しました。

するとどうでしょう!

今度は明らかに右の写真の方が奥行き感や光のイメージが湧いてきて、一枚の写真に命が吹き込まれました

◉次は、梅林の中の一部分の白梅をクローズアップした写真です。

SMK_7517 SMK_7497

左の写真は

まず見たまま立った位置から写した写真です。背景は梅の木の幹や土が写り込んで暗いイメージです。

右の写真は

●右の写真は、

ピンクの紅梅を背景に少し右に回りここんで、地面から背景を離すために少しローアングルから!

どうでしょう!?

今度も明らかに右の写真の方が背景か華やかになり春の光のイメージが湧きだし、一枚の写真に命が吹き込まれます。

◉次は、観光地で見つけた店先でのスナップ写真です。

SMK_4181 SMK_4184

一枚の写真から何を連想できるか!?

ラムネを置いている店先を、少し角度を変えるだけでも写真のシーンのイメージは変わります。

左の写真を見ると

道の向こうから歩いてくる人のシーンが浮かんできます。

右の写真

少し左に回って撮りました。店の奥にいる店のおばさんかおじさんが微笑みかけてくるように感じませんか!?

動画と違って写真は一枚でストーリーを表すもの!とSTUDIO MODEL K’sは考えています。 少し背景を考えるだけでも、大きくその場の空気感やイメージまでもが変わってくることをお分かりいただけたかと思います。

撮影者と背景と被写体の位置関係で、背景のボケ具合などイメージが変わる

背景のボケ具合は、一眼レフカメラとF値の明るいレンズ、イメージセンサーの大きいものほど、綺麗にぼかすことができるのですが、撮る側から見て、人やペット、草花など被写体と背景の位置関係でも、背景のボケ具合や、イメージは大きく変わります。(被写界深度Hishakai-2

Hishakai-11 ① 一番背景がボケやすい・・・
被写体と背景が離れている カメラの絞りの設定にもよりますが、全て同じとした場合、ピントを合わせた被写体と背景が離れているので、背景の木にはピントが合いにくいのでボケやすい

Hishakai-1

Hishakai-9 ②背景はボケにくい・・・
背景と被写体が近い場合 カメラの絞りの設定にもよりますが、全て同じとした場合、ピントを合わせた被写体と背景が近いので、背景の木にもややピントが合っているのてボケにくい

Hishakai-3

Hishakai-10 ③一番ボケにくい・・・
背景と被写体が近く、撮影者との距離が① ②より離れている場合 カメラの絞りの設定にもよりますが、全て同じとした場合、被写体がカメラから離れていて、ピントを合わせた被写体と背景が近いので、背景の木にもピントがやや合うので、ごちゃごちゃした印象で被写体を引き立てにくい。また、上記① ②に比べて同じ焦点距離のレンズの場合、被写体が小さく写ります。 また、撮影者と被写体との距離にも密接な関係があって、被写体が近いほど背景はボケやすく、被写体と撮影者が離れているほどボケにくい。

 

 


Matome2今回は、構図ともっとも密接な関係がある『背景の選び方』について説明しましたが、 撮る時に一呼吸おいて少し角度を変えるだけで、奥行き感がましたり、華やかさがましたり、大きくその場の空気感やイメージまでもが変わったりと一枚の写真に命が吹き込まれることをお分かりいただけたかと思います。 また、被写体と背景の距離も重要で、撮影者と被写体との距離にも密接な関係があります。 ◯ と背景が離れているほどボケやすく、近いほどボケにくい。 ◯ 被写体が近いほど背景はボケやすく、離れているほどボケにくい。 被写体と背景のボケの関係は、レンズのF値(レンズの明るさ)にも関係が大きく『被写界深度』と言いますが、それはカメラの露出にも関係してきますので、少し後の章で、しっかりと解説していきます。

次回は、第6章

 《 あれ!? 撮ったら見た目と色が全然違う…ホワイトバランス 》

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297 撮影依頼などの他にも 学校やサークルなど『レンジャー前田の写真講座』の講義、講習に来て欲しい!などの依頼は喜んで伺いますので、お気軽にお問い合わせください。    

 

 

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